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2011年の後半から、国内でもバズワード的に盛り上がった「ゲーミフィケーション(Gamification)」。一般的にはコンシューマ向けの製品に適用し、ユーザを惹きつける要素として捉えられていますが、ビジネス向けのソフトウェアやサービスにおいても、(人間が利用する限り)応用が効くものです。

Web2.0の時もそうでしたが、ゲーミフィケーションという用語は、特定の新しいコンセプトを表しているのではなく、以前からユーザを惹きつける魅力的なサービスに含まれていた要素(仕掛け)を、改めて整理・分類し、新しい名前をつけたものと考えたほうがよさそうです。

Gamification of Life (Jul '11)Gamification of Life (Jul '11) / VFS Digital Design

このあたりを体系的に整理した本として、ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足をおすすめします。ソーシャルゲームの人気の秘密をゲーミフィケーションの枠組みで読み解いた良書です。  

ゲーミフィケーションとは何か?

著者の深田氏はゲーミフィケーションを以下のように定義しています。

ゲーミフィケーションとは「ゲームが持つプレイヤーを活性化させるノウハウ(=ゲームメカニクス)をゲーム以外の領域に使うこと」である。

ゲーミフィケーションは(サービスの)重要な差別化要素として機能することはあり得るものの、それ自体がサービスの価値となるものではなく、

あくまで

  • サービスをさらに輝かせる
  • 新たな魅力に気付かせる
  • ファンであるユーザーが自発的に広めてくれる

ことがゲーミフィケーションを導入する目的であるとしています。

ゲーミフィケーションを利用したサービスの例:

業務アプリケーションへの適用

ゲーミフィケーションの考え方は、ビジネス向けサービスにおいても適用可能です。

業務アプリケーションは、そもそも利用者(=社員)が自分の意志で選択して使うサービスではなく、業務上の必要性から「仕方なく」利用しているケースが多いと思います。したがって、利用者のモチベーション(=利用率や活用度)は当然のように低く、運営側の悩みの種かと思います。

ゲーミフィケーションの要素を導入することで、主に3つの効果が期待できます。

  1. マニュアルを読ませるのでなく、チュートリアル形式による高い教育効果
  2. 進捗度(熟達度)の可視化による、目標達成へのモチベーションアップ
  3. 他の社員からのソーシャルアクションによる、協力・競争効果

例えば、営業が日常的に使うSFAや、サポートが利用するCRMの様なアプリケーションに組み込むことは非常に有用だと思われます。

実はビジネスアプリケーションにおいても、ユーザに人気のあるサービスを分析してみると、これまでも(意識はされていなかったものの)利用者のモチベーションを高めるための施策として使われていたはずです。

今後のアプリケーション開発には、ゲーミフィケーションの要素は必須となっていくと思われますので、機能要件として意識して盛り込んでみてはいかがでしょうか。